諏訪部自治会区域(常磐城3丁目)が、ごみ処理施設建設の候補地の適地か、
不適地であるかを考察しました。
合わせて、応募からの経過について、記載しました。
ごみ処理施設は、迷惑施設であります。迷惑施設の中には種々な施設があります。
ごみ処理施設は、煙、灰、廃水、悪臭、放射能を含んだ物質、ダイオキシンなどの有害物質等の発生
景観を損ねる建物や煙突等を備えた、公害施設であり、迷惑施設であります。
この様な公害施設の建設には、地域住民の同意が不可欠です。同意は取れていません。行政では
そんなことは、われ関せず、独自の説明会を連続して開いています。その結果地域自治会内は
ぎくしゃくし、大変迷惑しています。
これまでの経過
上田広域連合では、ごみ処理施設を建設するための、候補地を決めるため、公募した。応募した地域の
中から各市長村の部課長で作る検討委員会で、候補地として次の3カ所に絞り込んだ。
上田市常磐城字蟹町地籍外
上田市秋和飯島地籍
大門字日山地籍
これらの地域を一カ所に絞ると再三にわたり公言してきたが、各地域の反対に合い絞り込みは出来
なかった。結論を曖昧にして、突如、新しい提案を出してきた。
3カ所に絞り込みを行う前の、平成23年4月、「諏訪部地区にごみ処理施設建設に反対する会」が 建設反対の署名120通と区民総会の反対意見を連合長に届けている。 |
新しい提案が出た(その後の経過)
平成24年6月7日
広域連合議会全員協議会での、新しい提案の内容は、現在稼働中の清浄園(し尿処理場)を壊し
その跡地にごみ処理施設を建設する。応募のあった上田市常磐城字蟹町地籍外にはメガソーラー、
緩衝施設を、上田市秋和飯島地籍には、常磐城字蟹町地籍で農業をしている人で、農業を続けたい
人の代替え地とする。
平成24年7月30日
公害防止連絡員会議が開かれた。(この件の第1回)
行政(広域と上田市側)より、ごみ処理場の配置図と、し尿前処理下水道放流施設(し尿を薄める施設)
の配置図が示されて、その説明があった。
行政側は庁内にプロジェクトチームを組織し、主務(実務)を広域から上田市に移したと発表があった。
地元側より、この会議は清浄園についてのみ話し合う場で、ごみ処理場との絡みで話し合う場ではないと
発言があり、今後、ごみ処理施設に関連することはこの会議で扱わないこととなる。
しかし、し尿前処理施設について、他で受け入れができないかと、ある自治会長の提案があり、
行政で、で、当たってみることとなる。(この件、次回に結果を報告すると広域で発言。)
平成24年9月27日
公害防止連絡会議が開かれた。(第2回)
し尿前処理施設を他の施設で受け入れてもらえる見込みないと、報告があり、この件に関する。
公害防止連絡会議は、今回をもって、終了となった。
(公害防止連絡会議の性格について、公害防止協定の中で決められていて、公害に関する事項だけを
扱う会議で、ごみ処理場に関係する事項を話し合う場ではない。)
平成24年10月1日
諏訪部自治会協議員会が、行政からの再度要望の説明会は受け入れないと決定した。
平成24年10月2日
会長が、協議委員会で説明会は受け入れられないことを、ごみ処理広域化推進室
(上田社会福祉協議会内)に申し入れた。
行政の要請による諏訪部自治会の関係する、説明会は受け入れないことになった。。
平成24年11月18日
諏訪部自治会は、計画案を対象にした、意向調査を行った。結果は次の通りであった
1、賛 成 25世帯 17.1%
2、反 対 95世帯 65%
3、どちらともいえない 24世帯 16.4%
4、白票 2
同時に、諏訪部自治会は上記結果に基づき計画案の撤回を申し入れた。
行政独自一方的な説明会連続して開かれた。
平成24年11月15日、19日、23日 清浄園 対象諏訪部自治会内の住民向け
平成24年12月 日 清浄園 対象秋和自治会内の住民向け
平成25年1月18日 清浄園 対象上塩尻自治会内の住民向け
平成25年1月23日 清浄園 対象下塩尻自治会内の住民向け
平成25年2月8日、9日上田市総合保険センター 対象上小地域の住民向け(予定)
平成24年12月25日秋和自治会が独自説明会に抗議
考 察
①提案に実現性がない
②行政手法が間違っている
③地元の合意が取れない
④観光上、景観上からみて不適地である
⑤迷惑施設、公害施設の一か所集中は避けなければならない
⑥公害防止協定が締結されている
⑦清浄園は壊して良い建物か
⑧交通状況の悪化
⑨過去に堤防が決壊したところ
⑩環境面から見て
⑪放射能の問題
①提案に実現性がない
この場所を選んだ根拠は何か。現在、おおむね正常に稼働し、必要な施設、清浄園を取り壊してまで、
ごみ焼却施設を作りたいという計画(発想)は、非常識な計画である。税金の無駄遣いである。
替え地の話は実現性がない。替え地は、買い上げ価格と替え地の時価との比率に見合う面積が必要になる。
②行政手法が間違っている
選考方針がないままの候補地選び。
前回の提言内容を無視した候補地選び。
当初、公募のやり方のまずさから始まって、応募者と一部の自治会役員との間で、話を進め、
計画図まで作ってしまった。
しかも、専門的能力の乏しい、各市長村の部課長で作る検討委員会で、3カ所に絞った。
1カ所に絞ると公言しながら、突如、別の提案をしてきた。(H24/6/7)
その後、提案と云っていたのを計画に切り替え,地元の反対が大きい為、地元抜きの独自の説明会を
連続的に開き、一般市民を惑わし、関心の薄い、一般市民を「諏訪部にできる」と思い込ましてしまった。
責任は重い。これは職権の濫用に当たらないか?
対象を一般市民対象とした説明会を上田公報まで使って使って全市的に宣伝している。地元の了解が取れて
いないことを承知で上田市民を対象に説明会を開くとは、何を意図してるのか。
裏に潜む行政の強引な手法は危険である。
平成18年11月付の「資源循環型施設建設候補地選定委員会」の提言書には、
常磐城蟹町について、評価点が低く候補地から外されている。提言書には次の様に書いてある。
「清浄園隣接農地 農用地に隣接する優良な農地であり、開発は避けるべきである。地形的にも緩衝帯を
取りにくいため、候補地からはずすこととした.。
他の市の状況
○北ア広域では、2度失敗した後、先に振興策を挙げ、自治会ごとに立候補する形をとり選定会議が学識者らの
見も参考に絞り込みをした。候補地がきまった。と新聞に書いてある。
○
上田行政狂っていると考えられる点
・広域的の仕事を、上田市行政が前面に出てきたのは間違っている。
・地元の合意が取れないとみると、今度は、対象を上田中に広めてた異常さ。
・まず、清浄園を壊すことに拘っている。
・、
③地元の合意が取れる見込みがない
住民の95世帯(65%)の反対の意向が出た。この問題は、住民の同意がとれるかどうかが、すべて。
④観光上、景観上大問題
〇千曲川の景観が悪くなる。千曲川事務所のHPから「流水が阻害され、景観上もよくないことから、
古舟橋下流の樹木を伐採した。」と書いてあることをみても、景観を保持しなければならない場所.。
○千曲川は市民にとつて憩の場所。サイクリング道路も整備されなければならない場所。
○歌にあるように千曲川は大事な観光地域である。新幹線の客が見ても、いい気持ちはしない。
〇現在稼働中の施設も、上田のどこから見ても、長い煙突と煙が良く見える。行政が計画している場所は、
ここから1kmほど離れているだけである。同じ過ちを繰り返してはならない。
〇上田市は観光に力を入れているようだが、、一方に高い煙突のごみ処理場を市街地に計画している
のは上田市の施策は矛盾していないか。
〇景観条例・景観計画が3月1日に施行される。ごみ処理施設も、適用されなくてはならない。
景観施策全般に対するパブリックコメントに、意見を出したところ。
意見の要旨 | 市の考え方 |
景観計画案に、千曲川の景観、主要地方道上田丸子線からの良好な眺望、新幹線からの眺望等とあるが、今上田市で計画しているごみ処理施設はそういった趣旨に反しないか。市の建造物も条例で規制すべきである。 | 公共施設等については、景観計画の「公共施設等における景観形成について」で示した方針に基づいて、公共施設の工事担当者や管理者と連携しながら地域の景観デザインの模範となるよう、良質で秩序ある公共施設を目指します。 (以下略) |
当自治会の東にはごみ処理施設、西には下水処理施設が、自治会内には、し尿処理施設がある。
3施設からは十分迷惑を受けている。食肉センターの公害にも悩まされた。
今度、自治会内に、ごみ処理施設を作りたいという話は住民を無視したという、一語に尽きると思う。
公害施設センターにしてもらっては困る。年寄の人に聞いた話では、と殺場を諏訪部地区に作ろうと
して当時の上田市長は強権を発動し、結局と殺場は作られたという。最近まで公害に悩まされた。
⑥公害防止協定が締結されている
清浄園とは「公害防止に関する協定書」(諏訪部自治会と、上小衛生施設組合との協定)が、
下水処理場とは「公害防止に関する協定書」(諏訪部自治会と、上田市との協定)が締結されている。
計画を進めるには、当然、諏訪部自治会(住民)の同意が必要。同意なくしては計画を進めてはならない。
諏訪部の意向調査で、95世帯(65%)の反対の出ているので同意は絶望。計画の実現は不可能
条文からみても、し尿処理施設より、ごみ処理施設の方が規模の大きい公害施設であるあることは
明白であるから、清浄園を壊してごみ処理施設を作る事も協定書の第8,9,10条に反する。
し尿を薄める施設は公害施設である。公害施設を、隣接の下水処理場内に作ることは協定書の第1,8,9,10条
に反する
なお、協定書は法に準ずるものであることを肝に命ずべし。。
協定書は別ページに掲載
⑦清浄園は壊して良い建物か
我々としては無くなって欲しい施設であることは、言うまでもないが、清浄園は平成5年度から平成9年度に
かけ、84億円の巨費をかけ、施設の全面更新を行って、現在に至っている。上田市の資産であり、今後も必要な
施設である。一日当たり133klを処理していると、広域では言っている。内部の会議室その他の施設も含めて、
必要な施設を今ここで、壊してはならない。
清浄園及び敷地は、市で管理しているが、市民の所有物である。
⑧交通状況が悪化する
平成23年7月のごみの量は1,685トンで、1日56トン、1トン車で約56回往復する8時間稼働とみると168回
の往復となる。交通事故、排気ガス、騒音等、発生し、環境上問題がある。
その上一般車の通行も多いところ、古舟橋は道幅が狭く、築38年になる。無理は利かない。
⑨過去に堤防が決壊したところ
この地域は、堤防の出来る前は、千曲川の流れていたところ。
堤防ができてから、確か昭和24年(1949)この場所で千曲川の堤防が、決壊し流水が下塩尻まで達している。
し尿処理場が作られる前は、この場所は千曲川の河床面と高さが同じ。
上田市洪水ハザードマップ(平成20年3月)では、浸水した場合、浸水深さ0.5m~1m未満と推定されている。
⑩環境面からみて
周囲に、店舗、学院、卸売り団地、民家があるこの地域に作るべきではない。風下には、
諏訪部、新町、生塚、西脇、天神、秋和、塩尻等の集落がある。
緩衝地帯が取れない地域である。
⑪放射能の問題
放射能は10年や20年で消えるものではない。半減期が60年といわれていることを理解すべきである。
風評被害も出る。
上田クリーンセンターの値見ると、
2011・12・20 主灰 173ベクレル/kg 主灰+飛灰 84ベクレル/kg
2012・9・21 主灰+飛灰 22ベクレル/kg
の値が出ている。
結び
実現の可能性の全くない計画は
速やかに、提案を撤回すべきである!
江戸時代、城囲い八邑(ゆう、村)として、城の防衛にも、重要な村であった諏訪部村は、昭和になってから
行政によって、と殺場から、始まって、公害施設が押し寄せ、公害の村となり、イメージは落ちしてしまった。
子孫の為、諏訪部の将来の為、この悪弊は、この辺で断ち切らなくてはならない。
終わり
上田のごみ処理施設計画を考察する